ホエールウォッチングのガイドライン

ホエールウォッチング

    
沖縄の美ら海のチームを中心に、全国でクジラの識別調査をしています。
うちもホエールウォッチング(以下WW)がてら写真が撮れるときは撮影し
識別に使える写真はドシドシ情報提供&協力をしてきました。
その甲斐もあって、最新のWWガイドラインを勉強する機会がありましたので
ご報告したいと思います。
  
各地で設定されている自主ルールも内容は似ているものが多いですが
距離に関しては現場でも曖昧なことが多く、クジラの音を認識する
能力から300mが一つの基準となりそうでした。
また、今後は全国で共通のグランドルール作成に向けて動いていくようです。
クジラ会議2
  
また、親子クジラに対するルールも微妙に意見が分かれるようですが
世界基準からすると、その75%は親子クジラでWWはしないようで、
もちろん特例もなく、上空からも禁止されているとのこと。
クジラ会議3
    
沖永良部でも2011年から本格調査をはじめ、新識別を含む20頭の
識別ができました。
クジラ会議4
 
ザトウの聖地である慶良間海域と本部海域だけで識別している個体数は
年間で200~400頭とのこと。識別の体制に大幅な違いがあるにしても
桁違いです。ちなみに、識別ができた個体数から実際のおよその生息数を
算出すると約1000頭ほどが沖縄周辺に回遊しているとのことです。
クジラ会議6
  
今シーズンは早くも数個体の識別写真が撮れています。
これからも継続&マイペースでできる限りの協力をしていこうと思います。
クジラ会議5
  
会の最後には質疑応答の時間が設けられ、クジラと泳ぐことを目的として
集客するサービスについての是非を尋ねる質問もありましたが、
その商売は大変危険なため回答は即答でNOでした。万が一、事故が起きた場合、
たとえ自己責任だとしても地域事業者全体の責任につながるとの認識でした。
奄美大島ではホエールスイム禁止の方向でクジラとの付き合いを
模索していくようです。(写真は現在の座間味ルール抜粋)
クジラ会議1